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「今日、女子に告白されたでしょ謙也君」
「う、見とったんかお前!?」
「うちのクラスの女子やねん今日告る言うとったんですわ」
「そやったんか・・」
「返事したんですか」
「ああ・・したけど」
「断ったでしょ」
「・・・落ちこんどったか?」
「教室で泣いてました」
「なっ!?・・・ホンマか?」
「謙也君て女泣かせだったんすね・・」
「泣かせたくて泣かせた訳ないやろ!」
「でも泣いてたんは事実でしょ」
「せやけど・・好きな奴おるし、しゃあないやろ」
「・・・好きな奴おるんや」
「・・・おるよ」
ズキン
(なんや今の、ズキンってした)
「・・・光?おい」
(謙也君って好きな奴おるんか・・)
「光ー・・?」
(いや、そんなん俺に関係あれへん)
「おーい」
(だって俺は・・)
パンッ
「!?」
「何いきなり気遠くなった顔してんねん」
「え・・」
「部活行くで」
「・・はい」
(俺は・・謙也君の事が好きな訳やないし、関係あれへん)
「なあ、光」
「なんスか」
「お前は好きな奴おらへんのか?」
「は?」
「いや、は?ってお前なあ・・」
(だって、俺の好きな奴知ってどないすんねん)
「なんでそんなん知りたいんですか?」
「えっ、興味あるやんか!光の好きな奴やで?」
「・・・・・・・・」
「まあ別に無理強いして聞きたい訳やないし、ええんやけどな!」
「アンタですけど」
「え?」
「え」
(・・・・・・・・・・何言ってんねん、俺)
「先、行きます」
「ひっ光!?今のって・・・」
「・・・・・・・っ!」
「待てやっ・・おい!」
(アホ・・・俺のアホッ・・・・!)
ドンッ
「おっと、すまん余所見しちょった」
「千歳先輩・・」
「光、そんな走ってどげんしたと、っておらん・・」
「千歳ー!!」
「謙也といい光といいそんな走ってどげんしたと、鬼ごっこしとっと?」
「今っ・・光走ってきたやろ!?」
「ぶつかってきたと思ったらまた走って行っちゃったばい」
「ホンマか・・」
「あ、それと顔真っ赤になっちょった」
「!?そ、そうか・・」
「早く捕まえてあげんといつまでも謙也が鬼ばい」
「・・・せやな、おおきに!」
「頑張るとよ謙也ー」
ポカッ
「いてっ」
「そしてお前は何部室と反対方向歩いとんねん」
「おお?うっかりしとったばい」
「うっかりしすぎや」
「白石が見とってくれんと部室も行けんね」
「それはたーだーのアホって言うんや」
「白石が傍におるならアホでもよか」
「・・・アホ」
「はぁ・・はぁ・・・」
「光!やっと捕まえたで」
「・・・はぁ・・・」
「浪速のスピードスターナメたらアカンで・・って流石に疲れたわ・・」
「なんでなん」
「ん?」
「なんでアンタはいつもそうやって・・・」
(俺のこと振り回すんや)
「・・なぁ、光さっきの意味教えてくれへん?」
「さっきのって何ですか」
「俺のこと好きなんか?!」
「な!?」
「アンタですけど・・ってそういう意味やないん?」
「・・・・口が滑っただけですわ」
「ホンマにか?」
「ホンマです」
「・・・じゃあ言うけどな」
「なんですか」
「・・・・・・ふう」
「・・・・・・・・・」
「・・・俺は、お前が好きやで」
「・・・・・は!?」
「そんなにビックリすなや・・ええか、告白を断った理由はお前にあるんやからな」
(何言うとんねんこの人、俺追いかけてる間に頭打ったんか)
「・・・嘘や」
「嘘やないて」
「嘘や!」
「嘘やない!!人が勇気振り絞って言うた言葉嘘にすなや!」
「・・・・・やって・・・・・」
「なんや」
「こない、手間かかって生意気で無愛想な後輩に恋愛感情持つなんておかしいで謙也君・・」
「悪かったな、でも好きなんやからしゃあないやろ」
「・・・・アホや」
「んなっ!分かっとるわ!」
「・・ははっ、謙也君ってやっぱアホやなあ・・」
「うるさい」
「謙也君の顔真っ赤でおもろい」
「・・・光」
(・・・え)
「・・・・・・・!」
「・・・・・・・ごほ」
「な、にしてんすか」
「・・今の笑顔ズルいやろ」
「やからって何キスして・・・」
「・・・・・・・・・・」
「ちょ、っと謙也君!何キスしてんすか?」
「・・悪かったな!出来心や!」
「出来心って・・・」
(いきなりすぎてリアクション取れんかった・・だって謙也君の顔がすぐそこにあって)
「何してんやろ俺・・・」
「ホンマですわ」
「・・・はあ」
「溜め息つきたいのはこっちですわ」
「・・・なあ」
「なんですか」
「・・・お前から聞いてへんで」
「え?」
「好きな奴、誰やねん」
「この場面で言わせますか」
「あったりまえや!相手俺やなかったら土下座モンの事してもうたんやからな」
「・・・・ぷっ」
「な、何笑っとんねん!」
(ホンマこの人アホやなあ・・)
「謙也君やなかったらどないします?」
「・・・ショックやな」
(アホやけど・・可愛い)
「謙也君」
「なんや」
(俺の負けでええわ)
「好きです」
「・・・おおきに」
(この人一生懸命過ぎるんやもん)
「好き」との葛藤、謙也はいつも一生懸命。
実はもっと一生懸命なのは光だったりして。
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